足が悪いのか、靴が悪いのか? 9割の日本人が陥る「痛みの誤解」と構造的真実
「歩くとすぐに足が痛くなるんです」 「タコや魚の目が、削ってもまたできるんです」
くまのて接骨院の診察室で、患者様から最もよく聞く悩みの一つです。 そして、その後に続く言葉は決まってこうです。
「やっぱり、私の靴選びが間違っているんでしょうか?」
痛みが出ると、多くの人は「靴」を疑います。 「幅が狭いから痛いんだ」「クッションが足りないから疲れるんだ」と考え、靴屋へ走り、また新しい靴を買う。 しかし、それでも痛みは消えない。その繰り返し。
今日は、そんな**「終わりのない靴探し」**に終止符を打つための話をします。
結論から申し上げます。 あなたが疑うべきは、「靴」ではありません。 その靴の中に収まっている、**あなた自身の「足の構造」**です。
靴は「合わせる」ものではなく「支える」もの
日本人の多くが、「良い靴」の定義を勘違いしています。 それは**「履いた瞬間に楽な靴」**です。
柔らかい素材で、足の形に合わせて伸びてくれて、締め付けがない靴。 確かに、履いた瞬間は天国のように感じるかもしれません。しかし、構造医学の視点から見れば、それは**「崩れようとする足を、さらに崩壊させる装置」**でしかありません。
足の「構造」が崩れている時、何が起きているか
足の骨格(アーチ)が崩れ、土踏まずが潰れて内側に倒れ込む状態を**「オーバープロネーション(過剰回内)」**と呼びます。
この状態の足は、いわば**「骨折してグラグラになった腕」のようなものです。 グラグラの腕を固定するために必要なのは、柔らかい布(ソフトな靴)でしょうか? いいえ、違います。ガチッと固める「ギプス」**です。
足も同じです。構造が崩れている人ほど、硬くてしっかりした、足の形を強制的に整えてくれる「構造的な靴」が必要なのです。 「痛いから柔らかい靴を履く」というのは、傷口を広げているのと同じことなのです。
なぜ「足」が先に壊れるのか?
「昔はこんなに足が痛くならなかったのに」 そう仰る方もいますが、それは当然です。
人間本来の足は、土や芝生のような「柔らかくて凹凸のある地面」を歩くように設計されています。 しかし現代社会は、どこまで行ってもコンクリートとアスファルト。 カチカチの地面に対して、衝撃を逃がす機能が追いつかず、足のアーチは徐々に破壊されていきます。
5年、10年放置した代償
「靴が合わないだけ」 そうやって足の問題を靴のせいにしている間にも、足の崩壊(老化)は進行します。
最初はただの「疲れ」だったものが、やがて**「外反母趾」になり、足裏のクッションがなくなって「足底筋膜炎」になり、土台が傾くことで「膝の痛み」や「腰痛」**へと連鎖していきます。
これらはすべて、別々の病気ではありません。 「足元の崩れ」という一つの原因から派生した結果に過ぎないのです。
まずは自分の「現在地」を知ることから
私がこの「足ノート」を通じて伝えたいことは、一つです。 高いインソールを買う前に、高級なスニーカーを買う前に、やるべきことがあります。
それは、**「自分の足が今、どうなっているか」**を直視することです。
- 足首は何度まで曲がるのか?
- 踵(かかと)の骨は、地面に対して垂直か?
- 指は正しく機能しているか?
当院が「構造」にこだわる理由
くまのて接骨院では、単にマッサージをして「気持ちよかったですね」で終わらせる治療は行いません。 それは一時的な誤魔化しに過ぎないからです。
痛みの原因が「構造の崩れ」にあるなら、物理的にその構造を立て直すしかありません。 それが、一生歩き続けるための唯一の投資だからです。
まとめ
「足が悪いのか、靴が悪いのか?」
その問いへの答えは、残酷ですがシンプルです。 **「足が崩れているから、どんな靴も合わなくなっている」**のです。
もしあなたが、何足買っても合う靴が見つからない「靴難民」になっているなら。 一度、靴屋に行くのをやめて、当院へご相談ください。
靴選びは、足作りが終わってからです。